担当/設計部 秋山 勝哉
Katsuya Akiyama
葛飾区 M様邸
長年に渡り住み続けてきた旧家屋は、当時の技術の粋を集めた伝統工法の木造住宅でした。計り知れない愛情を抱きつつも、一方では冬場の隙間風や断熱性の低さといった問題が時と共に顕著に見え始めてきました。建て替えを決意した家主の旧家に対する思いをいつまでも忘れることのないよう、旧家で使用していた建材の一部を床の間や玄関のカウンターに使用したり、門から玄関までのアプローチを繋ぐ石畳も以前使用されていたものを再利用しています。間取りも、ご年配の家主が戸惑うことのなよう、間取り自体は旧家屋とほとんど変わっていません。一方で問題となっている断熱性能を高め、省エネ性能を高めています。建築の技術が進歩しているこれからの時代、人が家に合わせるのではなく、家が人に合わせていくことが必要になっています。